日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。

今日ご紹介するのは、心の不調を訴える部下への対応に関するモヤモヤです。

 


「仕事量の調整をお願いしたくて……」って、マジ?!


エピソードをお寄せくださったのは、総務のお仕事で管理職をされているマキコさん(43歳・会社員)。


総務チームでチーム長をつとめています。部下は4人で、大きな会社ではないので経理や人事の仕事もカバーしていて毎日てんやわんや。一人でも欠けると仕事がパンクする、ギリギリの状態です。

中でもとても頼りにしている30代の部下が、最近激務が続いて体調が悪そうで……。ある日、彼に会議室に呼び出され、「メンタルクリニックを受診した」と言われました。不眠・めまいなどの症状があり、統合失調症だと診断されたそうです。

そこまで聞いて、動揺のあまり「え! 困るよ!」と思わず叫んでしまいました。うつむきがちに話していた部下は、小さい声で「申し訳ございません」と……。

「しまった!」と慌てて話の続きをうながすと、お医者さんからはストレスを減らして生活習慣を整えるようにと言われたとのこと。今の働き方ではそれが難しいので、どうにかして仕事量の調整をお願いできないかという話でした。

だんだん気持ちも落ち着いてきて、「話してくれてありがとう。無理させてごめんね。仕事の割り振りについてはちょっと考えさせてください」と話してミーティングは終了。

私の上司にも相談して、他チームからのヘルプをお願いするなど対応を考えているところです。これまで無理させすぎていたことを深く反省すると共に、言いにくいことを話してくれた病気の部下に追い打ちをかけるようなことを言ってしまった……と自分で自分を殴りたいような気持です。

 


自分で病院を受診して上司に相談できた。それだけでえらい!


限られた人数でたくさんの仕事をなんとかこなしているところに、メンバーの一人がメンタルダウン……。マキコさん、心中お察しします。「なんということだ~!」って天を仰ぎたくなりますよね。

マキコさんが「頼りになる」と評価するからには、その人はきっと仕事のできる、責任感のある人なんでしょうね。そういう人は、ときに自分の限界を越えてでも頑張ってしまうのかもしれません。頑張って頑張って、ある日急に、ポキンと心が折れてしまう人も世の中にはいます。部下の方が、ちゃんとメンタルクリニックを受診できて、上司に相談ができたのは不幸中の幸いです。もっと大変なことになっていた可能性もあるのですから、まずはそこを喜びたいですね。
 

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【漫画】メンタル弱った部下への対応……間違えた!
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