人と違うからこそ、目を付けられてしまうけど、芸能界でも目立てる

ー​ー以前インタビューで、「学校で、同級生になじめないっていうのは結構ありました。若い子たちって残酷だから、“異物”の僕は排除されるんです」(telling,加藤諒さん「美の物差しは人それぞれ。自分の外見が受け入れられなくても、自己を肯定してあげるのが大事」)とおっしゃっていましたが、人と違うことこそが強みになるのが芸能界、という部分もあるんでしょうか?

加藤:本当にそうです。子どもって純粋だから、みんな自分がどうやったら嫌われないかを考えて生きてる社会が学校だったりする。その中で、誰かしら“異物”的な存在の人を排除しようとするんですよね。自分は何かしら目立っちゃったりするし、学校を休んで東京に行ったりしていたこともあって、目を付けられたり排除しようとされたりすることがありました。

僕って、昔から目立っちゃうんですよね。姉がふたりいるんですけど、学校が一緒だったので、「本当にお願いだから目立たないで」って言われていたし、目立ちたくないなって思っていました。でも、なんか目立っちゃう。先輩にも目を付けられていたし、みんなでわいわいやってるのに僕だけ先生に怒られることもありました。

 

え、そこ? っていう、人が見ないところの視点でいくんです。自分がこうしたいなって思ってやるとやりすぎちゃったりとかして、結局ぐしゃってなっちゃう。そういうところがありました。自分がこうしようみたいな感じでやらない方が、先生に褒められたりしましたね。

例えば、番組で石に絵を書くという企画があったんですけど、ちょっと変わった石を見つけて、「おばあちゃんの指」っていうのを描きました。おばあちゃんの指が骨折しててちょっと曲がったままくっついちゃってたから、石を見たときに、この形、おばあちゃんの指だ! と思って。そしたら、『呪術廻戦』の宿儺の指っていうのがあるんですけど、SNSでそれにしか見えない! って書かれまくってて(笑)。

 

ーー感性がもう独特なんですね。

加藤:それがあったからか、芸能界っていうそこを目指してる人たちがいっぱいいる世界で、ちょっと気になる存在になれたのかな、と思います。

ーーよくぞこの道に辿り着いてくれましたという感じですね。