しかし、ニューヨークの物価は聞きしに勝る、恐るべき高さでした。もちろん食事もそうです。その中で、私が女性一人旅におすすめしたいのは、プラザホテルの中のフードホール(フードコート)での食事です。

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あこがれのプラザホテル。ちょうどリニューアル工事中でした。次はフードホールだけでなく泊まってみたいなあ。もちろんマンハッタンを一望するパークビューの部屋に!
 

さすが、5ツ星ホテルの中にあるだけあって高級感はありますが、フードホールはフードホール。金額もお手頃ですし、とっても気軽に入れます。シーフード、スイーツ、チャイニーズ、ラーメン、ピザなど世界各国の料理のお店が並んでいて、そこで食べても良いし、テイクアウトもOK。私は、セントラルパークに向かう道すがらそこに立ち寄り、ピッツェリアでピザとサラダを買い、ワインバーでお姉さんおすすめのピノ・グリを注文。フードホールの中央にあるソファ席で、優雅に人間ウォッチングしながらランチをしました。

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プラザホテルのフードホール。かっこいいニューヨーカーが続々とランチに入ってきます。ワインはプラスチック製のグラスにいれてサーブされます。

しかし、改めて思いましたが、ニューヨークっていろんな人種がいて、そして自由を感じますね。気持ちが解放されて、なんでもできそうな気がします。英語がうまくできなくても、すごくしゃべろうという気になる。わからなければ何回聞き返しても大丈夫な気がする。ワインバーのお姉さんも、空港で質問したインフォメーションの係の人も、水を買った売店の人も、そして私を騙そうとした白タク兄さんも、みんなどこかしらのお国訛りを持っていました。ここで暮らしていると、多様性も受け入れられ、異なる価値観にも寛容になるはずだわと、白ワインでほろ酔いになりながらぼんやり考えました。

そして、キタノホテルも、日系といってもそこはニューヨーク。日本とは違う文化圏にいるということは肌で感じます。フロントには必ず日本語の通じるスタッフが1人はいましたが、ルームサービス係、清掃係、レストランのサーブ係、それぞれの風貌やしゃべる言葉に彼らの祖国が見えます。日系の安心感と、そのアメリカならではのお国柄も見えるキタノホテル。一人旅の私にとってベストチョイスでした!
さて、来週は、ニューヨーク大注目地区、古いと新しいがミックスしたブルックリン地区についてお話したいと思います。では、また来週!

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『母とヨーロッパへ行く 母+娘=100歳~の旅』

太田篤子 著 11月22日発売 講談社刊 144ページ 1400円(税別)

持って行ってよかったおすすめの持ちもの、ホテルの検索の方法、ホテルへ直接予約するときのメール例なども載っています。楽しく安全な母娘旅のためにお役立てくださいませ。

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第5回「私がホテルに求めるもの」はこちら>>
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