現職以外で「自分に向いている仕事」を見つける方法

 

とはいえ、長年にわたり専門スキルを磨いてきた方は、専門職以外で自分に向いている仕事をイメージしづらいかもしれません。そこで、今回はヒアリングしていきながら、Tさんに向いていそうな具体的な仕事を考えてみたいと思います。

島谷:マネジメントのお仕事について、調整役、折衝能力という言葉がたくさん出てきますが、これはご自分の長所だと捉えていますか?

Tさん:そうですね。人間観察するのが昔から趣味なので、一人ひとりの人間性に合わせたマネジメントを心がけています。そのほうが本人も気持ちよく働けますし、チームの成績も上がると考えていて。海外チームのメンバーは日本に比べてのんびりしている人が多く、調整が大変な場面もありますが、海外の人と仕事することは新たな発見も多いですし、やっぱり楽しいです。

島谷:財務会計のシステムの入れ替え業務も担当されていますが、お仕事は気に入っていますか?

Tさん:財務関連の業務はもともとやりたかった仕事なので、とても気に入っています。業界によって会計処理が異なるとは思いますが、どの業界であってもなくてはならないシステムなので、やりがいも大きいと感じています。

 


お話を伺うと、独自の手法で国内外のメンバーをモチベートできるTさんは、とても希少性が高いスキルをお持ちであることがわかります。例えば、

・グローバル企業の「プロジェクトマネジメント職」
・エンジニアが多数所属する企業の「人材育成や人事担当」
・企業の課題をすくい上げ、デジタル変革を推進する「DXコンサルタント」


なども向いていそうですね。異業種を含めた市場ニーズの高さから検討すると、

・財務関連システム専門のフリーランス

という考え方も。

このように、専門職の方は「自分の経歴」と「市場ニーズ」を掛け合わせて考えることで、仕事の選択肢が広がる可能性があります。市場ニーズがわからないという人は、「○○業界出身者歓迎」「○○経験者優遇」と載っている仕事を、求人サイトで検索してみるといいですよ。