スタイリングディレクター大草直子著『飽きる勇気〜好きな2割にフォーカスする生き方』より、「変化を恐れず自分軸で生きるアイデア」を一日ひとつずつご紹介します。

 

情熱を持って生きていますね――最近、頂いて嬉しかった言葉です。
自分ではわからないけれど、詳しくお伺いしてみると、どうやら信念を持って生きているように見えるのだとか。いかがでしょうか?
確かに、おっしゃる通りです。
いま自分が持てる力すべてでこれまでの経験やご縁を、しっかり返せるような人になりたい、そんな人であり続けたい、とは、いつも考えています。そのために何ができるか? 何をしたらいいか? いま、すべきことは何か? そんなことで頭のなかはいっぱいです。だから、時間はいくらあっても足りません!

 

とはいえ、こんなふうに思えるようになったのは、本当につい最近のことです。それまでは、お話ししてきたように、自信がなかったし、勝手に「こうあらねばならない」というフレームの中に自分を押し込み、苦しんでいました。
それに気づいて、ひとつひとつフレームを外し、「自分はどうしたいの?」と問いかけ、その答えがうっすらとでも見える方向に進んでみただけです。

どんな人も、情熱的に生きるための種を、握りしめて生まれてくるのだと思います。
ただ、私たちはその種の育て方、水のやり方、芽吹かせる方法を、これまで教わってこなかった。もしかしたら、種を持っているということさえ知らなかったのかもしれません。  一般的な常識やしきたり、多数決ではかることがよしとされる社会のあり方は、「私が私であることが愛おしい」という、シンプルなLOVE MYSELFのハードルを、想像以上に上げてしまっていたような気がします。
でもね、このハードル、ひとつひとつ下げていくことができるんです。
時間はかかるかもしれないけれど、絶対に下がる。断言できます。
だって、私がそうしてきたから。
すると、「あ〜、なんだか息が深く吸えるかも」ってなってくるの。次には、他人を妬んだりすることもなければ、責めたり否定することもなくなって、何だか生きるのがラクになる。そうなったら、あとは自分にフォーカスしていけばいい。無理に「自分磨き」なんてしなくていい。ただ、「自分を愛する」ことに集中すれば、それだけで100点満点です。

そのためには、ネガティブな情報など、見ると落ちこむようなことからは逃げることも大切。
たとえば、SNSなら見ない。親切という名の大きなお世話を言ってくる人がいれば、「その話はパス。ごめんね。私はいいや」って言ってください。私も実際、そうやって日々、危険な落とし穴は避けています。

ちなみに、2020年は、占星術では220年ぶりに新しい時代へと移り変わる転換期だそう。
これまでの生き方や常識が、どんどん変わっていくスペシャルなタイミングなのだとか。そんな時代に、こうして命を宿して生きていることは、それだけでプレシャス(貴重)なこと、そう思わずにはいられません。


出典:大草直子著『飽きる勇気〜好きな2割にフォーカスする生き方』(講談社刊)
取材・文/畑中美香


覚えておきたい!
大草直子の「自分軸で生きる方法」

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