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性欲との向き合い方に正解はない 〜熟女がありのままの女性性を肯定する方法〜



性欲に蓋をしたければ、無理に開かなくていい


−−− 以前、マキエさんのツイッターで、「性欲が創作意欲に侵食されてしまっている」と拝見したのですが、最近はいかがでしょうか?

最近よくロケ地に選んでいるのは、昔の“赤線”跡地だそう。「この背景に写っているのは、広島のとある島のなかにある赤線地域跡地です。」あっけらかんとコミカルな作品のなかに、時折、しっとりと風情漂う写真が混ざる。

マキエ:いや〜、それは目下、最大の課題です! 脳のキャパシティって、決まっているのかもしれませんね。

最近は、作品作りのために、だいたい2週間に1度、3日間くらいロケに出たりしているので、撮影のためのネタや衣装を考える時間も含めると、ほぼ毎日、頭が制作活動に持って行かれているんですよ。

−−− それはかなりの頻度ですね。さらにお仕事もあるでしょうし。

マキエ:仕事があって、作品制作があって、その他諸々日常のこともあって、「せ…性欲どこ…?」みたいな(笑)。「いやらしいことを考えてないなんて、私じゃないじゃん!」とも思うのですが。比較的時間があった頃は、自分のなかの性欲を盛り上げて撮ったり、性欲と二人三脚でやってきたのに、いつの間にか性欲が侵食されてしまったみたいです。

−−− マキエさんは、ご自身の性欲を自覚していらっしゃるんですね。

マキエ:それはそうですね。

−−− いろいろな方にお話を伺うと、大人の女性でも自分の性器を見たことがないということも少なくなくて、そもそも自分にはどのくらい性欲があるのか、どんな性的指向なのか、隠す以前に自分のことがわからないという人も多そうなんです。キャリアや育児を優先して、性欲に蓋をしている人も多そうですね。

マキエ:そうでしょうね。でも、蓋をしている方がラクかもしれないですよ。歳を重ねてからの性は、どハマりしやすいですから。やっぱり、人の肌には魔力があると思います。

40〜50代でセックスパートナーを見つけると、相手への執着心が、若い頃とは比べものにならないぐらい強くなってしまうようです。私は若い頃に、かなり歳上の方とおつき合いした経験がありますが、私がいなくなったら人生が終わってしまうというくらい執着されました。若い時は、目の前の人と別れても平気ですぐに次の人に行けるんですよ。だけど、これくらいの年齢になったら、そういうわけにはいかないと思います。これはあくまで私の個人的な意見ですが、専業主婦の方など比較的出会いが少ないところにいる方は、一度ハマってしまうと大変なんじゃないでしょうか。

−−− だから、蓋をした方がラクなんじゃないか、と。

マキエ:そうですね。ただ、性欲との向き合い方に定義や正解はありませんから、人それぞれでいいとは思います。いやらしい自分を卑下することはないし、いやらしくない自分でも全然構わないんじゃないでしょうか。思うまま自然なのが自分ということですから。

−−− 「みんなはどうなのか知りたい」という声もよくいただきますが。

マキエ:みなさんすごく“優等生”なのかもしれませんね。私は全然違うからなあ。ただ、「ずっといい子のままでいいんですか?」という気はします。やらないで後悔するよりは、やって後悔した方がいいかもしれない。性欲の蓋がどうしても気になるなら、開けてみたらいいんじゃないでしょうか。家族に迷惑を掛けないことは大前提ですけどね。

−−− 今後、自撮りヌードで目指したいことはありますか?

マキエ:フランスのサブカル界に君臨したいと思っています。フランスでは日本のマンガが大人気で、たとえば丸尾末広さんなど『ガロ』系も根強い人気があるらしいので、なんとなくそのあたりに入り込んで行きたいなと。

−−− 日本のポップカルチャーの代表になりたい、と!

マキエ:ポップカルチャーと言っても奈良美智さんではなく、私としては、もうちょっと煮しまった、どぐされ感のある感じが好みなので、そういうところに入って行けたらおもしろいかなと思っています。

「私、“変態ホイホイ”なんです(笑)」と笑顔で話してくれたマキエさん。「露出狂の人が近づいて来たりするので、『私は、そういうんじゃないんですよ』と説明すると、すごくがっかりされますね。」
マキエマキさんに興味を持たれたみなさんに、朗報です! マキエさんは現在、個展「ホテルニューマキエ 〜マキエクリスマス〜」を開催中。昭和ムード満点のラブホテルで撮りおろした独特の世界観に出会えば、自分の性との向き合い方に新たなヒントをもらえるかもしれません。ぜひ足を運んでみてください!

「ホテルニューマキエ 〜マキエクリスマス〜」会期:〜12/24(月)15時〜23時(火・水曜定休)
場所:カフェ百日紅(※入場無料、要オーダー)

マキエマキ

52歳。自撮り熟女。本業は官公庁等の撮影も行う堅実派のフォトグラファーだが、49歳でいきつけの飲み屋のコスプレイベントに参加し、セーラー服の自撮り写真をSNSにアップしたことから自撮り人生がスタート。昭和のムードが漂う、大胆でユーモアのある自撮りヌードを撮り続ける。2018年3月に開催された「第5回 東京女子エロ画祭」では、作品「自撮りカレンダー熟女」にてグランプリとニコ生賞をW受賞。以来、ネットニュースにも頻繁に取り上げられるなど話題の人に。SNSや個展を通じてファンを増やし続けている。 ツイッター:makiemaki50 インスタグラム:makieakaban フェイスブック:jidorijyukujyo


撮影/浜村達也
取材・文/村上治子
構成/片岡千晶(編集部)



 

 

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