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久々の性行為で痛みと出血が。もう性行為はできないの?

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なかなか他人には相談しにくい、性にまつわる悩み。病院に行くほどでもないし、ネットで検索してもなかなか信頼できる答えも見つからない。
そこで寄せられたお悩みを専門家や医師に、答えてもらいました。
 

Q. 10年ぶりに性行為をしたら、痛みが強く、出血もしました。婦人科疾患がないか、婦人科を受診しようと思っていますが、このままもう性行為を楽しめないかと悲しい気持ちになっています。何か自分でトレーニングできることはありますか?
 

(40歳・女性)

久々の性行為で痛みと出血が。もう性行為はできないの?_img0
 


女性泌尿器科専門医・関口由紀先生の回答

A. デリケートゾーンのセルフケアはいろいろありますが
解決しない場合は医療機関へ。


ご相談して下さった方は、40歳ということなので、閉経にはまだ早いでしょう。しかし、若いうちから女性ホルモン低下が原因で、外陰部の萎縮が強く出たりする方もいらっしゃいます。きちんとケアをしてトラブルを予防し、必要であれば検査と治療を受けるべきです。

 


ご自分でできるデリケートゾーン、特に外陰部のケアは、実は顔と同じで保湿が大切。お肌も乾燥が進むと、痛みや痒みの原因になり、強い刺激があれば炎症を起こしたり、出血することがあります。外陰部の潤いキープには保湿剤でのケアは有効です。保湿剤は、陰部専用保湿剤もいろいろ販売されています。実は、皮膚の強度は顔が一番で次に腟、そして体の順になっています。つまり、ボディ用の保湿剤なら顔や膣よりマイルドなので、オイル系でもクリーム系でも問題なく使えます。もしも、心配ならば、無香料や敏感肌用を選んでください。とにかく、大事なのは毎日ケアすること。表面に1、2滴保湿剤をつけるだけで、外陰部の痒みや痛みは解消される方は多いです。

また、尿道・腟と肛門周囲の筋肉である骨盤底筋のトレーニングも、膣の血流を良くするので、乾燥を防ぎます。筋力も鍛えられるので、尿漏れを防ぐトレーニングとしても知られています。ラクな姿勢で、5〜8秒くらい肛門と腟・尿道を締めて持ち上げて、20秒リラックス。痛みや違和感等の症状を改善するためには、リラックスをしっかり行うことが大切です。これを10回ずつ5回に分けて1日計50回、最低3カ月は継続してみましょう。

実は、セックスは膣にとってはいい刺激になります。腟の萎縮が気になりだしたら、現在セックスパートナーがいない方には、積極的に膣のマッサージを推奨しています。ダイレーターやバイブレーターの使用がオススメです。膣をマッサージすることで血流が良くなるので膣萎縮改善につながります。ストレス、加齢、閉経で女性ホルモンが減少すると、粘膜や皮膚のコラーゲンが減って薄くなり、膣そのものが収縮するのでセックスで痛みが出ているなら、試す価値はあります。

セルフケアで膣の周りに不快感が改善しない場合は、早めに医療機関に相談してください。婦人科、泌尿器科では、イソフラボンのサプリ、プラセンタを注射、漢方、アロマなどを使用し、女性ホルモン分泌を高めることで膣内の血流を良くする治療を行います。それでも効果がない場合は女性ホルモン補充も検討します。最近では、腟・外陰の萎縮による症状を改善するために、フラクショナル炭酸ガスレーザー治療も行われるようになってきています。

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関口 由紀(せきぐちゆき)

日本では数少ない女性泌尿器科専門医。「女性の身体は、全身的に診ていく必要がある」と、婦人科、女性泌尿器科、内科、漢方内科、乳腺科、皮膚科、美容皮膚科、などを揃えた女性医療クリニックLUNAグループを横浜と大阪に展開中。 『女性医療クリニックLUNA(横浜元町)』は、2018年9月にリニューアルオープン。心身の悩みを抱える女性の相談窓口として、わかりやすさを重視。フロアごとに生殖年齢と更年期以降とに外来が分けられている。2F:女性医療クリニックLUNA横浜元町は生殖年齢女性向けの健康管理中心。3F:女性医療クリニックLUNA ネクストステージは更年期以後の女性の美と健康をサポートする攻めの抗加齢医療を行っている。


取材・文/熊本美加
構成/片岡千晶(編集部)


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