こんにちは、エディターの昼田です。
今月で山形に移住して2年が経ちました。なぜ移住したか……。
ことの発端は、ある日突然夫が「もう仕事辞めてもいいかも……」と言い出したのが始まり。当然びっくりしたのですが、次の瞬間には「ということは好きな場所に住めるってこと!? 」となって、「移住」が思い浮かんだものの、すぐには決断できませんでした。
冷静に考えて移住するって面倒だし、「娘の保育園はどうしよう? 」「夫の新しい働き口は見つかる? 」なにより「私の仕事はどうなる? 」など、不安要素をあげればキリがないんです。
どうしたいのかもやもやしてうまく答えが出せない。
「えぇ〜い!!! 夫や子供は一旦置いておいて、何も気にしなくていいんだったら私はどうしたい? 」
そう自問してみたら、
移住して新しい暮らしを始めることに最高にワクワクしてしまったんです。そうだった! 私は引っ越しがとても好きだったのだ! 独身時代の私なら躊躇なく引っ越すはずだ! それは家族ができてから、知らず知らずのうちに檻に入っていた自分を解放できた瞬間でした。
身勝手な人だとツッコまれそうですが、引っ越ししてリスタートという「私のやりたいこと」のために家族を説得しました。移住先は、夫の実家のある山形。コロナのせいで帰省もままならないなら、いっそ大好きな義父母の近くに住んで楽しく過ごしたい。自然の多い環境で子育てしたい、というのも私のやりたいことでした。
住んでいた家も仕事も手放す。
クローゼットどころじゃない。
人生で最大の断捨離です。
2年後の今、どうなったか。
「捨てたら必ず必要なものが入ってくる」というのはモノに限った話ではないと実感しています。(詳しくはこちらの記事に)
たとえば、私のプライベート。
移住先でも続けたいと思っていた趣味の書道。ピンときた書道教室の門を叩いてみたら、これがうっかり……! 全国的な書道展で大賞をとるような生徒もいるわ、先生のレベルも高いわで、趣味レベルでやってきた私からすると場違い(笑)。草野球選手がいきなり大リーグ入っちゃったみたいな。しかも、「近代詩文書」や「大字書」というジャンルが専門で、どんな言葉をどう表現してもいいという創作の世界。古典の臨書ばかりを勉強してきた私には、まるっきりの別世界すぎて戸惑いました。
けれど、私の世界は確実に広がったのです。
1年目、大きな白紙の紙を前にして何をどう書いていいか分からなかった私が、2年目になるとこんな言葉をこう表現してみたいという意志が生まれ、表現方法を勉強したり、道具を研究したり。絶対に追いつけない師と志の高い仲間に出会えて、自分でも知らない力を引き出してもらったのです。
それから、ヨガ。ここ10年ほどマイペースにやっていましたが、山形に来てある日突然スイッチが入ってしまいました。がむしゃらにやってみたら次の景色が見たくなって、先日アシュタンガヨガデビュー。
こんな自分になるつもりじゃなかった。
いや、1ミリも想像していなかった自分がいます。
山形での仕事だって、ご一緒したいなと思った人には必ず会える不思議。街が狭いから!? かもしれませんが、ラッキーであることには違いなく。
山形での2年間についてはもっともっと書きたいことはあるのですが、捨てたその先には、やっぱり必要なもの、必要なご縁が入ってくるんだと、改めて思っています。
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撮影・スタイリング・文/昼田祥子
構成/出原杏子
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