服ストレスがなくならないのはなぜ!? 洋服と人の「いい関係」「悪い関係」を分析!【エディター昼田祥子さん】_img3
 

捨てていくうちに、「自分の本来の姿」を把握でき、「洋服において何を大事にして、何にお金をかけたくて、何に時間をかけたくて……」という細部が見えてきます。

そんな自分を全肯定すればいいのですが、問題はここから……
いままで頼りにしてきた「洋服」がなくなると不安なんですよ。だから、「他人」という丸に自分を合わせにいってしまうんです。他人にダメ出しされたり、後ろ指されるくらいなら、他人のフォーマットに合わせにいくほうがラクです。

 

この「本来の自分との不一致」が洋服のストレスの原因だと思います。

たとえば、私の場合だと、他人にいい印象を与えるために着こなしのバリエーションをつけようとしていましたが、面倒だなという気持ちもありました。できる限り同じ格好がいいなぁ。「心地いい」は本音、「無理にしている感じ」があるなら他人に合わせています。

本音100%のクローゼットになったなら……!

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完全に分離した状態になります。自分という存在を丸ごと受け入れた状態です。

依存はなく、この状態になって初めて洋服へのリスペクトが生まれました。洋服という存在は、自分を補うための一部ではなくて、大切な相棒。私という存在を受け入れ、自分自身に寄り添えるようになったから、こんな私を支えてくれてありがとう、と感謝の気持ちが生まれました。

私の場合はとても時間がかかりましたが、ようやく健康的な関係性になれたと思っています。

洋服をスペックで判断することはなく、基準はいつだって「私」。私にとってどうなのか。
いい意味で距離が生まれ、リスペクトはあるけれども、洋服に自分を合わせにいこうとも思いません。いや、どんなときも私よりでしゃばって欲しくないのです(笑)。私がシンプルコーデを選んでいる理由はこれです。

この状態の特徴(私の場合)
・洋服があってもなくてもどっちでもいい
・毎日の着るものにストレスがない
・洋服にそれぞれ役目を与えている(なんとなく持っている洋服がない)

そして、人はどうなるのか。

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洋服への依存をやめ、他人の存在を断ち切ると、遮るものはありませんから、どんどん人は拡大し、本来の輝きを取り戻していくのだと思います。


ファッションエディターとして今年で22年。まさか自分が断捨離するとは思ってもみませんでしたが、私は洋服を通して自分を見つめ、洋服に大事なことを教えてもらった気がします。

それは、どんな洋服でもあなたが選んだから価値があるのであって、ブランドやプライスなんて、関係ないのだと。


今日はこのあたりで!また次回!


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撮影・スタイリング・文/昼田祥子
構成/出原杏子

 

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