ひとつめは「存在感」。 

同じ色は集まることで存在感を増す、「スイミー理論」です。 もし一つ一つの魚が、バラバラの色だったら……!? 同じことをしても印象がボヤけますよね。

 

ちょっとたとえが飛躍しますが、


ジャクソン・ポロック(画像上)この作品のような、激しい色使いで表現していく方法もあるけれど、「青の時代」のピカソのように、青を主張色にした作品。色使いを抑えることで、不安や苦悩といった作家が意図したテーマが際立ってくることもあります。

そう、ワントーンコーデには、着る人のこうありたいという「意志」や「潔さ」、「覚悟」のようなものが伝わるから、「印象的」に見えるのではないかと思います。

いろいろ色を組み合わせないと、自分らしさが出せないと思いきや、そうではないってことなんです。「絞ることで、個性が際立つ」。これが2つめ!


私は黒が好きなので、篠田桃紅にはとても共感しています。

3年間「ワントーンコーデ」を極めてわかったこと【エディター昼田祥子さん】_img4
 

書道からはじまり、やがて文字にとらわれない抽象的表現を求めた篠田桃紅。墨色だけでこんなにも豊かな表現ができるのかと気付かされます。そう、色使いを絞ることでモダンに見えたり、洗練された印象にもなる。

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洋服の話に戻すと、上下ネイビーで揃えてみると、素材感の違いに目がいくようになるんですよね。おしゃれを浅く広く捉えるのではなく、奥へと掘っていくようなイメージです。だから、自分にとってしっくりくる素材やシルエットなど、「気づき」がたくさん増えてきます。そう、おしゃれの腕が上がる。

何かを絞った方がいいことがある!
ワントーン、おすすめです。


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撮影・スタイリング・文/昼田祥子
構成/出原杏子

 

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